学生さんなどで、サークル活動など在学中に地域活性化に関する活動に取り組みながら、中々仕事にはできず、卒業と共にやめられてしまうことが大変多くあります。その中には、贅沢できなくとも生活ができるならば、地域活性化の仕事を続けてゆきたい、という思いを持ちつつ、泣く泣く就職される方もおり、惜しいと感じることもあります。
先日ブログに高校生から地域活性化の仕事につくためには、大学で何を勉強するべきか、というご質問をもらいましたので、私なりに知る限り地域活性化の仕事を整理したいと思います。13歳からのハローワーク的な感じになります。。

■地域活性化の仕事の実情
確かに地域活性化などは仕事として成就させるのは中々難しいのですが、専門家として活躍されている人もいます。大体地域活性化の仕事、という領域を定めるのも結構大変なのですが、大きくわけて

①専門家として地域活性化に関わる (行政・民間)
②事業を通じて地域活性化に関わる(会社等に入る・独立する)

という2つの道、もしくはその双方を掛け持つ道があると思います。

①の専門家としては
(行政)
・行政マン(官僚や自治体職員など)
・行政関連の専門機関(外郭団体など)
(民間)
・大学研究者(教授など)
・民間コンサルタント(○○総研や自分の事務所をもって)

があります。

その専門分野としては、
・都市計画
 行政が都市を作るうえで立てる計画について(開発、交通、合意形成など)の専門的研究。詳しくはこちら
・商業流通
 商店街活性化などについて、商業や流通分野の専門的研究。
・行政経営
 自治体の運営に関する専門的研究。

などが当てはまります。

■資格に関しては、資格があれば仕事があるというわけではありませんが、一般的には

・技術士(建設部門など) 詳しくはこちら
・中小企業診断士 詳しくはこちら

などがあります。

②の事業を通じて地域活性化に関わる
という道では、地域活性化に必要な事業や取り組みを自ら始める、もしくは行っている企業・団体などに入るという道があります。
最近ではNPOとして各地に地域活性化に取りくんでいる人たちがいます。しかしながらまだ事業としては定着していないのが実情です。
再開発などの不動産開発を取り組んでいる企業やビル管理などのプロパティマネジメントを専門とする企業などは大手で色々とあります。また電気などのインフラ事業の企業も、地域開発に取り組んでいることもあり、部門によっては地域活性化に寄与することもできるかもしれません。地域活性化か分かりませんが、駅開発などが進んでいることから、鉄道系の開発事業会社も都市形成には関わることができる仕事といえます。

また別の道では、完全に自分で事業に取り組む道もあります。私やその仲間では、商店街やTMOの新規財源創出事業を開発する、という仕事をしたりしています。これは既存で取り組んでいる企業はないので、独自に開発して仕事にしています。自ら社会問題を認識し、それを解決する手段を事業として作り出してゆく、そういう道もあるわけです。日本ではまだまだマイナーですが、米国などではこのような社会的問題を事業で解決する、ソーシャルアントレプレナーと呼ばれる事業家たちがどんどん誕生し、成果をあげています。

■私なりの意見
私としては、これらの道を「一つ」に決める必要はないと考えています。また、どの道が優れているということもないと思っています。本質的には、自分が地域活性化というものにどのような問題があり、それをどのような手段を持って解決してゆこうとするか、その選択を職業選択を通じて行うのだと思います。
私自身、仕事しては①専門家として政策研究、②商店街などとの事業開発をしながら、大学院に通って新たな知識の吸収をしつつ、研究会などを通じて都市計画や商業流通など横断的に勉強しています。

私は高校1年から早稲田商店会のまちづくり活動にかかわり、政策や政治の重要性を感じたため学部では政治学専攻を選択しました。しかし学部時代に商店街ネットワークで地域活性化事業に取り組んだ経験を通じて、地域活性化に必要な国の政策などでは単に政治学から見る政策だけでなく、経営学から政策を見たり、現場の地域活性化の取り組みでも経営的な知識が必要だと感じ、大学院では経営学専攻をしています。
また机上の研究だけでなく、必要だと考える事業は自ら、仲間と共に開発するほうが良いと考え、事業開発にも取り組んできています。
私は、地域の抱える問題を民間が自立的な事業をもって解決したいと考えています。そのためには、新たな社会制度も必要であり、様々な分野の専門的知識も必要であると感じ、各種勉強をしているわけです。

また、地域活性化に寄与してゆくためには、すごいありがちな意見ですが、「知識と経験のバランス」が重要だと考えます。単に知識だけつけても意味がなく、かといって経験主義者になってしまっても柔軟な思考ができなくなってしまいます。時には、知識人からも非難され、現場の人からも非難されますが、その中間に立つ、もしくは時には知識を持った専門家として、時には現場で事業に取り組む事業家としての側面を持つことが私は重要だと考えているからこそ、こんな仕事や勉強の仕方をしています。
ただ、これも私なりの価値観なので、別に正しいというわけではなく、こういうケースもあると考えてもらえれば、と思います。

地域の活性化とは何か?というのも人によって価値観が異なりますし、それぞれの解決策の考え方、解決するための仕事も異なるわけです。その意味では、やはり学生時代には知識をつける、資格をとることともに、現場に入って自分なりの問題意識を醸成することも大変重要だと思います。

あんまり参考にならない説明になってしまいましたが、このブログを読んでくださっている方は、様々なフィールドで地域活性化に関わられている方ばかりかと思いますので、ご意見をいただければ、と思います。