あっという間に10月に入り、中々更新できず、失礼しました。
少し報告をしますと、先週は金曜に国土交通省で震災対策に関する会議があり、その後、久々に早稲田の活動などに関わってくれている人たちが集まったこともありまして飲みにいってきました。帰宅したのは午前3時でした(^^;

その翌日というか当日、土曜日はパルシステム(旧・首都圏コープ事業連合)のマネジメントスクールにて商店街と生協との協働という観点からお話をさせていただきました。
商店街を取り巻く市場変化に関して、大型店の出現という話が良く出ますが、生協という存在もわが国の小売流通網としては大きな勢力となっています。数字で見ると、イトーヨーカ堂などと肩を並べるほどの規模となっています。歴史的にも戦前から日本の生協発祥の地、神戸では組織率(地域内の会員率)がとてつもなく高く、ダイエーなどの安売り大手が出てきた背景にも生協の力に対する意識がとても強かったようです。全国的にみると、商店街と生協が接点をもって事業に取り組んでいるケースも少なくないようで、今度改めてまた生協関連の現場を経験されている方などにお話を聞こうと思っています。商店街対大型店、という構図だけでなく、商店街と百貨店、生協というトライアングルから、商店街の中からこれら大型店や生協への対抗を考えてダイエーなどが米国の流通システムを参考にして新たな小売サービスを始めていったというダイナミズムについてはしっかりと調べて整理したいと考えています。

また、一昨日突然MITに留学されている日本人の方からメールで連絡がありました。話を聞いてみると、昨年米国調査でお伺いしたMITのホイット教授(BIDなどの中心市街地再生政策の国際比較などをされている)からの紹介で、私のほうにご連絡を下さったようでした。人の繋がりに感動しました。

あとご報告ですが、無事、ドコモから依頼を受けていた原稿もある程度書けましたので、また掲載されましたらここで紹介したいと思います。ここは歴史的考察から商店街の衰退と、経済機能面での衰退だけでなく、彼らが副次的に果たしてきた社会経済機能、社会機能などへの影響を考察しています。さらに、21世紀に入り20世紀のモータリゼーションだけでなく、インターネットなどのネットワークインフラが高度化する並みの中で、流通体系が大きく変化してゆこうとしている、つまりは大型店に並ぶ新たな脅威が既に現れています。単に大型店、郊外店対策だけでなく、今後は見えざるネットワークを介して現れる脅威、そしてチャンスをいかにして商店街が認識して事業戦略を考えるのか、提案しています。イノベーションと市場の変化、それは21世紀に入り車などの物理的移動だけではなく、通信という情報の移動についても考えなくてはならないと感じます。文字数が限定されているので中々語りつくせなかったのですが、今回の論文を下にしてさらに深めた長文での論文に書き直してもよいな、と感じています。

震災対策・国土交通省 パルシステム
■耐震補強工事などに関して会議 ■パルシステル・マネジメントスクール