商店街などの活性化事業においては、講演会が頻繁に開催されます。私もしばしばお声をかけていただくことがありますが、この講演というもの自体には悪魔が潜んでいると感じます。

ほとんどの講演では「いい話を聞いた」という声が聞かれたりする位で、地域活性化などの本来の目的に繋がるような取組みに発展することが少ないのです。また、私とかの場合には伝えたいことが複数にわたるため、一度の講演では伝えきれないことが多くあります。もしくは、伝えすぎて理解されないこともあり、どちらにしても大変難しい決断を強いられるにもかかわらず、目立った地域での事業への影響が現れないということも少なからずあるわけです。
単発で開催しやすく、参加する人々もそれほど面倒なことも少なく、しかも話をする側にとっても、講演会は楽なのです。けれども、それ相応の資産しか残らないのも講演会の特徴と言えます。

やはり現場で物事を進めていくためには、基礎的に現場レベルでの理解を高めると共に、具体的なプランニングなどまでハンズオンで進めていく責任を専門家と言われる人間はやらなくてはならないと、強く感じています。
また講演会を設計する側も、5回開催で5人の別々の人にきてもらうよりも、1人の固定的な人にしっかりと将来的なプランニングなどの作成をリードしていってもらうような形の方がより生産的です。

他の地域や専門家から情報を得る意味は何なのか。
単に話を聞く機会から、しっかりと地元で物事を進めるための機会にしていくこと、それが重要だと感じます。