最近きた依頼で一番、考えさせられたのが

「二度と呼ばれないようなお話をお願いします」

というご依頼でした。

こりゃ大変インパクトのあるご依頼なんですが、結構的確だなーと思うんですよね。

地域での問題って大抵は地域内に問題があるわけです。けど、そんなこと地域内で言っていたら「あいつは・・・」という感じで後ろ指を指されるわけで、基本的に仮想敵を作って日頃はトークしているわけですよね。大型店ができたとか、規制緩和が悪いとか、全て人のせい。自分たちが変化していないことが課題だなんて絶対にしない。ま、これが地域の皆が揉めずに済む。予定調和です。

が、誰しもどこかで「いやいや、やっぱり自分たちも悪いよな」「変わらないとヤバイよな」と思っている人もいる。

時にそういったことを地域で発言してみたりするが、かなり強硬に怒られたりして、言ったもの損だなということで二度と言わなかったりする。
けど、やっぱりどうにかしなくてはならないと思ったりしているわけです。腹の中では。

そこで、全くその地域には関係ない人間に依頼が来るわけです。そう、僕のような。
「あんな奴なんで呼んだんだ」と言われるような、グサリとくる話をしてくれ、と。思い切りガツーンと地域のエライさんにひるまずに頭を殴るような話をして欲しいと。

実際にやっている事業の話、地域の問題の構造、市場の変化へ適応すべき方向、そういう話も一つ一つその地域に照らし合わせていけば、「耳の痛い話」になることは当たり前なんですよね。結局衰退ってのは、抵抗と排除によって成立していると思うんですよね。あくまで自分たちは変わらないし、自分たちのルールを変えるものは排除する。ま、限られた財が地方に配られるが故に、その分配は頭数が少ない方がいい。過疎が進むのって私はある意味で地元有力者が合理的選択をしているのだと思いますが。

地域には静かなる抵抗者がいる。その声の代弁者として機能するお役もあるんですよね。
ま、そんな代弁行為は基本的にあんまりしませんが、時折お会いしてこちらも共感する人に関しては、代弁者になってみたりもします。
しかしながら本当に変えるためには、有力者が反対するような話をするより、強かに取り込んで、いつの間にか乗っ取っていくという形式を取るほうが良いんですがね。ま、いかんせんそんな面倒なコトする人は少なくて、その地域を離れてしまうわけです。

そんな話をしてみて、ま、そんなんで地域が変わるわけはないと思っていますが、「やっぱりそうですよね」といって立ち上がる、普段は言いたくても言い出せない静かなる同意者が数人でも地域で立ち上がる契機になれば、その地域は変わることもあります。地域が変わるのは「皆が立ち上がる時」ではなく、「数人が立ち上がる時」です。そんな人達の炙り出しになれば、理想ですよね。

ま、僕は講演業が主たる仕事ではありませんので、あえて「二度と呼ばれない講演」を意識したいと思います。

結局、地域で講演をするということが仕事ではないし、補助金もらう手伝いとかしない身で地域に関わる人間ができるのは、「既存システムのエライさんには不都合だけど、気づいた数人だけでも立ち上がってでもやれること」を話すことだと思うんですよね。

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僅かな希望に賭けてみたいということと、言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズン、ってことで。

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