半沢直樹も最終回を迎え盛り上がっていましたが、堺雅人のドラマといえば、個人的にはリーガル・ハイの第九話を見ていない方はぜひ見ていただきたいですね。

ま、弁護士ドラマなんですが、まとめサイトが作られるくらい、結構名作と呼ばれている回です。工場排水の公害によって地元を汚染され、それが原因の病理に悩み、結果的に農業なども衰退して高齢者ばかりになっていった村での集団訴訟に関する内容なのですが、「地域を守る」ということに対して、結構切り込んだ内容になっています。なんかこういうのに仕事で関わったことがある関係者がシナリオ書いているのではないかと思うくらいですね。

不利な状況を挽回するために、村の老人たちは、個性派ながらも腕扱きの弁護士である堺雅人演じる古美門に依頼をする。古美門としては特段受けたくない案件という姿勢で仕方なく引き受けたものの、途中で相手方企業の工作活動で、互いにいがみ合ったり、その後にはあっさりと村の老人たちは諦めて「誠意を見れたからいい」「お金が全てではない」「絆が確認できた」と言い始めるわけですね。

それに対して古美門の切り込んだ発言が結構よいです。特に以下が好きですね。

「誰にも責任を取らせず、見たくないものを見ず、みんな仲良しで暮らしていけば楽でしょう。しかし、もし、誇りある生き方を取り戻したいのなら、見たくない現実を見なければならない。深い傷を負う覚悟で、前に進まなければならない。 」

大きな流れに対抗するためには、それだけの力と知恵が必要です。あっさり諦めたり、何か手を差し伸べてもらって満足するといったようなことでは、真なる自立はなく、手懐けられて終わりです。真の意味での自立は勿論容易ではないけれども、個々が諦めてはいけない。地域活性化における結構大切なところを考えさせられるところです。

たかがドラマですが、ぜひ見ていただきたいです。



  
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